桜の花が満開の頃、同じくして綺麗に咲くすももの花。その花を見ているだけでも、白い可憐な花びらとそのほんのり甘い香りに、気分はうっとり
乗鞍の遅い春は、すももの花の香りに包まれます。そんなすももを、目と鼻で楽しめるこの5月、すももの花をより多くの人に楽しんでもらおうと毎年乗鞍岳開山祭と合わせて
「すもも祭り with 山菜フェスタ」が開催されています。
21日㈰に今年も晴天の下、第46回目となったすもも祭り with 山菜フェスタ」が賑やかに開かれました
地元職人の手打ちそばと揚げたて山菜天ぷらが振舞われ、乗鞍岳を背にしたステージではアルプホルンや子どもたちによる和太鼓の演奏、松本蟻ヶ崎高校書道ガールズによるパフォーマンス、そして地元乗鞍出身の高橋あず美さんによる特別ライブで盛り上がりました
来年も開催予定です。是非、春爛漫の乗鞍高原のすもも祭にいらして下さい
そして味わうのは、このすももの実
8月末から徐々に色づき、熟していき甘い香りが漂います
乗鞍に自生しているすももは2種類あり、赤い実は
「山どりすもも」、黄色い実は
「山すもも」と呼ばれています。
赤い実をつける「山どりすもも」の木は、黄色い実の「山すもも」に比べて数が少なく、「山すもも」の10分の1程の数しかないようです。ちなみに、花の色はどちらも黄色がかった白色で、実が熟す頃に赤と黄にそれぞれ染まり、区別がつきます。地元の人たちはどこの木が山すももでどこの木が山どりすももか大体把握しているんだとか…
さて、乗鞍に暮らす人々はこの実をどのように味わうのでしょうか。
定番は、その香りと甘さを活かした
「ジャム」と
「果実酒」
「ジャム」は、赤みがかった綺麗な色をした「山どりすもも」。見た目も鮮やかでその甘酸っぱさがクセになります
一方、「山すもも」は、ブラウンに近い色ですが、香りと甘さは断然こちらの方が◎。
好みや気分で選んで味わうのもいいですね。
ただこのすももジャム、作るのに一苦労
甘くて美味しいすももは人間と同じように虫さんも好みます。実を一つずつ割って、中に虫がいないかチェックするのが大変なんです
「すもも酒」は、すももの実とホワイトリカーと氷砂糖を瓶に入れ、色味と風味が出るのを待ちます。漬け始めて2〜3年たった頃が一番美味しいですね〜
こちらも山すももと山どりすももで若干色味が違うので、見た目も楽しめます♪
他にも、実を塩漬けにして保存し、塩抜きして砂糖で煮た「すももの甘煮」は、昔から子どものおやつとしてよく食べられていたようです。
ピザのトッピングやパンに練り込んで味わうのも美味しそうですね
さて、簡単にすもも料理を紹介しましたが、この「山すもも」どのように味わいたくなりましたか?考えるだけで今から収穫が楽しみです
早く実がならないかなぁ……
乗鞍の宿には手作りのすももジャムやすもも酒が提供される施設や販売している施設もあります
特に夏の終わり頃には、収穫後に新しいジャムなどもできますので、是非すももを味わいに乗鞍に足を運んでみて下さい
(きくちゃん)