「ここにもありました。真ん中が少しくぼんでいます」
自信気に女将Mさん
「それはチョコダケの仲間で、食用にはしないぞ」
残念。キノコはそのまま土の上にひだを表にしておかれました
「これはボルチーニの仲間だそうだが、乗鞍では似た毒キノコドクヤマドリタケがあるから要注意」
「これはウスムラサキシメジだが、頭の形がとがっているものがあるそれはネズミシメジで毒キノコだから間違えないように」
「この白いキノコはタマゴタケモドキで、猛毒。足の下に卵の殻のようなものがあるので気を付けること」
「ツバフウセンタケは、食用で触感の良いキノコ」
などなど、楽しい話をしていただきながらキノコを覚えます。
「先生がいるからわかるけど、一人ではわからないかも・・・」
そうなんですよね。同じきのこでも、土から出たばかり、傘が閉じているとき、開いているとき、開ききってしまったときと色も形も変わるんです。
松茸のように匂いがわかりやすいとか、ベニテングのように色がわかりやすいとか・・・・特徴的なものがあると確実に見分けられるんですが・・・1度勉強したくらいではなかなか同定できません。
「今日の勉強会で1つだけ覚えろ。いつ、どこで見ても分かるものを1つ覚えればいいから」
と先生。女将さんたちはきっと1つ確実に ツバフウセンタケ は覚えて帰ったことでしょう。
こんな勉強会も自然の中 乗鞍高原ならではです。
都会から嫁いだ女将さん中心でしたが、散策路以外は歩いたことがない方も多く斜面がきつかったり、木の根に足をとられてつんのめったり、転んだり、けれど、楽しいと笑顔満面で帰ってきました。
キノコの先生は呼べどなかなか集まらない女将さんたちに、遭難の心配もしていたでしょうが、知ってか知らずか女将さんたちはおしゃべりと笑い声が絶えません。「クマの心配だけはないぞ」との先生の苦笑い
自然につかることは本来人間の姿でしょうか?
さて、採ってきたキノコを広げ品定め・・・1つ1つ先生から見ていただきます。
現地で確認してきたので毒のものは少なく、食べれるものだけお持ち帰りです。
お昼は、おなかも空いて、美味しいキノコ汁をおかわりして堪能しました。
おなかも満腹できっと今日の女将さんたちはキラキラ輝いた笑顔でお客様をお迎えしたことでしょう。
今年のきのこシーズンはどんなキノコ料理が登場するのか楽しみです。
地元のきのこを召し上がるにはこちらを参考にしてください。「
キノコ料理食べたい」
宿泊施設にはご予約の時に「きのこたべたい!」と一言おっしゃっていただければ確実ですね。
もしくは、
おやきときのこフェスタにて参加してキノコ汁をご賞味ください。
注:乗鞍高原は国立公園・もしくは地元の管理地です。キノコ等の採取は禁じられています。ご注意ください。
写真協力:M
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