4000羽飛んだ!!白樺峠でタカの渡りを見てきました!

今日は午後から冷たい雨が降り出した乗鞍高原です。
昨日の白樺峠、タカの渡りの様子をお届けします。

先日も「秋は渡りの季節です」でお伝えしていますが、
乗鞍高原から車で20分、松本市奈川にある白樺峠たか見の広場では、
毎年この時期になると日本列島を南下して渡ってゆくタカたち(サシバ、ハチクマ、ノスリ、ツミなどの猛禽類)の姿を間近で見られるのです。

実は、18日の夕方FMラジオで信州ワシタカ類調査研究グループの中村さんが
「夕方にたくさん飛ぶ日は翌日も期待できます。
19日明日は期待できます!3000羽以上、もしかすると4000羽行くかもしれません。
明日来れる方は来た方がいいです!」
とお話しているのをボリュームを「大」にして耳を傾けていた私…

これは行くしかないicon16icon10!!

ということで、
行って来ました。

20180919-タカ見広場まあ

お天気はご覧の通り、最高。
絶好のピクニック日和です♪

まずはこの信州ワシタカ類調査研究グループ速報をご覧ください。

19日はなんと4138羽が飛びましたっ!!!
研究グループの方々が渡りのシーズンの間、毎日タカの数を数え、その日の速報を出して下さっているのです!
これもすごいことです!!

20180919-はちくまかなまあ

ハチクマかな。
午前中から数羽のかたまりで頭上を通り過ぎています。
ハチクマは飛ぶ力が強いので、1羽でも、小雨でも渡りをするそうです。

天候はいいけれど、予想していたより、あれ?あまり飛ばないなぁ。
ちょっと早めにお昼を食べちゃおう、と11時半ごろおにぎりをほおばっていると、
会場にどよめきがっ!!

20180919-はちくま幼鳥かなまあ

谷の方から湧く様にして次から次へとタカたちが飛んできます。

20180919-はちくまかなまあ2

頭上でゆっくり旋回する姿。

20180919-はちくまかなまあ3

その美しさにはっと息を飲みます。

20180919-はちくまかなまあ4

日を透かす大きな羽がキラッと光って見える瞬間!
なんてきれいなんだろう!

20180919-タカ柱まあ


頭上には30羽程のタカ柱!

上昇気流を見つけて、体が浮くと、旋回を始め、高度を稼いで、
十分な高さまで上がり滑空、を繰り返して渡ってゆくタカたち。

少し谷側に目を移すとさらに20羽程ぐるぐる旋回しながら高く上がってゆくのが見え、
さらに谷の方からもう1グループがタカ柱を作って上がって来ます。

もうあっちもこっちもタカ柱!
しかも一番大きな頭上のタカ柱に隣のタカ柱から滑空してきたタカたちが加わり、あっという間に50羽以上の大きなタカ柱に!

タカ見広場は、どよめきを超える歓声で包まれました!!

20180919-タカ見の広場2まあ

ハチクマたちは今日のような雨の日は、
地面の中の蜂の子を一生懸命食べ、次の渡りのチャンスを待っているそうです。
サシバ達はカエルやトカゲ、ネズミなどを食べ、
体力を蓄えているのでしょう。

一度日本を出発し海へ出たら、24時間、夜中も寝ずに飛び続けるそうです。
発信器を付けたタカが48時間飛び続けた記録もあり、
命がけで東南アジア、フィリピンまで移動することが分かっています。
日本が冬の間、暖かい国で過ごし、
翌春には中国大陸から朝鮮半島を通って日本に帰ってくるのだそうです。

真っ暗な夜の間は何を目印に飛ぶんだろう。
どうして向かう方向が分かるんだろう。
果てしない海の上で、疲れたらどうするんだろう。
そんなことに思いを巡らせながらこの渡りの姿を見ていると、
動物の生きる力、本能って本当にすごいなぁ。
と思わされます。

地球規模のタカたちの大移動。
この素晴らしい光景を目の当たりにできるのは愛知県伊良湖岬。
そしてもう一箇所がこの長野県松本市奈川の白樺峠なのです。

タカの渡りは10月中旬位まで楽しめそうですよ!!


<まあ>


Posted by 女将. at 2018年09月20日18:59