「センタクする温泉ポスター」のデザイナーに聞く 2回目

新しい乗鞍温泉郷のポスターのデザイナ「紋子さん」のインタビュー記事の2回目です。
1回目を読んでいない方は、こちらからどうぞ。


温泉ポスター

女将:
最近のポスターは奇麗な写真を使うことが多いのですが、あえてイラストにこだわったのはなぜですか?


紋子さん:
それについては、私のこだわりというよりも、依頼をいただいた時点で、「イラストをベースにしたポスターにしたい」という要望があったためです。従来のポスターと趣向を変えたものにしたいという思いがあったようですね。
というのも、写真はインパクトのある媒体ではありますが、ある特定の場所、ある特定の季節、時間といった固定されたイメージや枠組みにとらわれてしまうこともあるかと思うのです。
でも今回は、写真では表現しきれない乗鞍のイメージや、メッセージ性を重視したものにすることを考えて、イラストでいくことにしたのだと思います。そういった意図を汲んで、デザインを起こしていきました。


女将:
紋子さんが、のりくら高原の温泉を「たっぷり乗鞍の自然を満喫した後に入る温泉は、とどめの一発という感じで、もう、最高の心地よさなわけです」とおっしゃっていました。
今回のポスターに反映されているとおもいますが、見ていただいた方に何を一番感じ取ってもらいたいですか?


紋子さん:
一番のメッセージは、「ワタシのセンタク」というコピーと、以下のサブコピーにこめています。

ワタシをセンタクする……。
乗鞍に身を置くと、なんだか余計な思考が
洗い流されていくかのよう。
彩り豊かな自然と、真っ白い静けさのなかで。
温泉につかれば、凝り固まった心と体がゆるんでいき、
ワタシの内にある、自然体を思い出す。
本来の自分にかえり、ご機嫌な自分に戻れる、
そんなとっておきの場所。
いつでもここで、センタクできる。
いつでもここから、センタクできる

このコピーがわいてきたのは、現代の人は「頭で考える」という機会はいくらでもあるけれど、「感じる」ことを忘れがちなのではないかな、という問題意識があったからだと思います。

女将:
感じる、というのは、何をどう感じるということでしょうか?もう少し詳しく教えてください。

何を美しいと感じ、何を心地よいと感じ、どんな状態でいたくて、どういう所に身を置きたいのか……自分にとって本当に必要なモノ・コト・状態を感じたり、見つけようとせずに、知らず知らず我慢したり、思考が凝り固まっていったりして、本来の自分からどんどんとかけ離れていくという。自戒もこめて、そんな風に感じていました。
でも、その在り方は、乗鞍で「ワタシをセンタクする」ことから始めてみてもいいんじゃない?ということを投げかけてみたかった。
温泉も含めて、乗鞍の自然のなかで、凝り固まっていた思考を洗い流して(洗濯して)、心地よさを「感じる」ところから、私という在り方の選択を始めてみようか、という気づきのきっかけになればいいなと。
センタクには、「洗濯」と「選択」という意味を重ねて使っていて、これもポイントの一つです(笑)

「センタクする温泉ポスター」のデザイナーに聞く 2回目

女将:
温泉に入ってセンタクする。のりくら高原には飾らない素朴な人が多いのもわかりますね。
心も、体もリフレッシュして原点に戻れるんですね。
皆さんに伝わるといいですね。



あすは、ポスターに隠された秘密を聞いてみます。
お楽しみに

<S>





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Posted by 女将. at 2018年01月27日08:00